人工知能は使い方次第と痛感させられる

己をわきまえずNHK批判をします。
気分が悪いと思う方はブラウザバックで。。。

あまりTVを見ないのですが、出先でテレビを見る機会がありました。

『AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン』

という番組です。
NHKでマツコが出てたから、へぇと思って見たのですが、
要するに日本の諸問題をAIで解決させるという事らしいです。

で、日本の問題というか「日本を動かす」のには
(「改善させる」という言い方はコンプラ的にしなかったようですね)

「40代ひとり暮らし」を減らせばいいそうなんです。

これは、事の是非を問う以前に、視聴者に訴えかけるという意味では
面白い視点だなあ、と思い、本腰をいれて視聴し出しました。

番組中、5000種類、700万件のデータを分析した「NEBRA(ネブラ)」というシステムが登場します。
一応、全国規模で収集してある公的データを厳選したようです。そのAIが解析した統計データによると

「40代ひとり暮らし」が増えれば、
「自殺者数」「餓死者数」「空き家数」「救急出動件数」 などが増える。
(結果日本は悪くなる、と暗に訴えています)

確かに社会が悪くなる原因は「40代ひとり暮らし」が増えてるからだって、
機械以外はあまり言えないとは思います。
個人の自由人権を守る選択肢を選んだ社会としての結果なのですし。
非合理的な結婚や恋愛を社会機能面だけで見ることには
血の通った人間なら、違和感がある。

まぁそれでも、変わった見方の提案は勇気がいるし、こういう考え方を知るのも、
ともあれ大事かもなぁとここまでは評価。

けどこの話の落とし所がなんとも。

じゃあ、「40代ひとり暮らし」を無くするにはどうしたらよいか? という事を
NHKが大層なお金(受信料)を使って調べさせた「NEBRA(ネブラ)」の結論が、

「家賃を下げればひとり暮らしは激減する」

ときたもんだ。「ズッ」コケてしまいました。

もっとも、番組ではその根拠をもっともらしく分析します。
曰く、こういう論法。。。

1:単身世帯は一般的に、支出における家賃の割合が大きい。
2:家賃の高さによって、他の生活費や自分のために使うお金が減って、生活水準が上げられない。
3:結婚相手など生活パートナーを探す上でネックになっている。
4:だから家賃を下げればひとり暮らしは激減する

そして、この結論に信憑性を持たせたいためか、
あからさまにステレオタイプ的な40代独身男性が登場し、
(大変失礼ながらあからさま過ぎてNHKのヤラセを疑って見ていました)
42才給料12万のバイト さんですよ。
彼に「結婚できないのは家賃が高いからだ」と言わせるわけです。

たまたま同時に見ていた女性の多くが

「ちげーだろー!!」「君はそれ以前の問題だ」

と怒りを露わにしていました。
この憤りは画面を見ると理解していただけると思います。
実際、この方、訳ありの方で、
ttp://toriton.blog2.fc2.com/blog-entry-5033.html
こちらのサイトでは素性が出ております(が、このサイトの信憑性も疑問)

そもそも、
男女が独身でいる事は金銭的な事由のみではありませんし、
家賃が7万円から5万円になった程度で、
モテない方が結婚できるようになるとは考えにくい。
恋愛の本質論や現実から大きく乖離していると私は思いました。
こんなしょーもない使われ方をしているNEBRAが不憫です。

さて、
AIは人間の感情のフィルタを抜きに物事の本質をデータで示すことができると思います。
しかしながら、やはりデータのサンプリングや使い方を誤ればギャグにしかならない。

この番組もマツコの愉快なバラエティなら全然許されるのですが、
受信料を使って東大教授やその筋の権威をゲスト出演させ、
もっともらしく未来を提言している風にしているのが、
個人的にはどうなのかな、と思いました。

個人的にはテレビは見る気ないですが、
次回以降、もう少しAIの優秀なところを見せてほしいなと。
技術にネガティブイメージを付けさせて欲しくないものです。

(まぁ位置情報システムにネガティブイメージつけた私に言われたくないでしょうが…)